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家を建てるなら角地が最適?角地のメリット・デメリット

更新日:2021.06.01

一般的に、分譲住宅地で土地や建売住宅が売り出されると、真っ先に売れるところが「角地」だといわれます。とりわけ南東に位置する角地は、まわりの物件より価格が高くても売れやすい傾向にあるようです。

それだけ人気のある角地ですが、メリットもあればデメリットもあり、それを理解しないで購入すると「こんなはずではなかった…」と、後悔することもあります。

そこで今回は、角地のメリットとデメリットを紹介するとともに、デメリットを克服するために知っておきたい「理想の角地のポイント」も案内しましょう。

角地のメリット

まずは、角地のメリットをまとめました。角地に人気が集まる理由は、次の通りです。

日当たりが良く開放感がある

角地は道路に接する面が2方向あるため、光や風が入りやすいという特徴があります。とりわけ、南側を道路に面した角地は、明るくて開放感のある家がつくりやすいです。

また、隣地の建物が少ないため、圧迫感を軽減できる点もメリットの一つでしょう。

間取りの自由度が高い

間取りの選択肢が増えることも、角地の魅力です。たとえば、玄関の位置を決めるとき、2方向を道路に面している角地ならどちらの方角に設けるかを選べますし、一方を玄関に、もう一方は車の出入りをする方向といった使い分けも可能です。

南側を道路に面した角地であれば南向きの部屋を増やせますから、日当たりや風通しをよくするために間取りを工夫するといった手間も省けるでしょう。

防犯面で有利

角地は、ドライバーや歩行者の目につきやすい立地条件でもあります。このため、空き巣被害など不審者の侵入を防ぐ効果があるといわれます。日中は留守にしていることが多い家庭にとって、大きなメリットといえるでしょう。

建ぺい率が緩和される

自治体の条例にもよりますが、角地には建ぺい率の緩和措置があり、一定の条件を満たす土地であれば10%増やせます。建ぺい率が50%の土地であれば60%まで緩和されますから、より広い居住空間を確保できるでしょう。

建ぺい率の角地緩和については、後ほど詳しく説明します。

資産価値が高い

このようなメリットから人気のある土地ですから、資産価値を保ちやすい点も角地を選ぶメリット。将来的に家を手放すことがあっても、スピーディーかつ高値で売却できる可能性が高いのです。

角地のデメリット

メリットの多い角地にも、デメリットがあります。以下のデメリットを克服することが、理想の角地で暮らしやすくなるポイントといえるでしょう。

土地の価格が高い

「資産価値が高い」ということは、購入コストも高いということ。敷地の条件にもよりますが、多くの分譲地で実際に販売されている角地は、周りの土地よりも1~2割ほど高くなる傾向があります。

購入コストが高いと住宅ローンの返済額もアップしますし、固定資産税や都市計画税も高くなります。将来の資金計画をしっかり立てることが大切です。

建築コストも高くなりやすい

2方向を道路に囲まれていることから、塀やフェンスなどの外構も2面分が必要です。車や人通りの多い角地だと、振動や騒音対策、目隠し用の塀や植栽など、外構費用がほかの土地よりも高くなる場合があります。

コストを抑えるためオープン外構にするなど、建築費削減の工夫が求められます。

プライバシーを守りにくい

人目に付きやすい角地は、防犯の観点ではメリットでも、プライバシーの観点ではデメリットになることもあります。ドライバーや歩行者の視線が気にならないよう、高い塀やフェンスを設置するのも一手ですが、そうすると防犯の点で不安が残るでしょう。

玄関や窓の位置を工夫する、2階にリビングを設けるなど、プライバシー対策をしっかり検討する必要があります。

駐車しにくい

道路状況にもよりますが、車や人が2方向からやってくるため、車を出したり駐車したりするのが難しい土地もあります。とりわけ、朝の通勤時間帯や夕方から夜にかけて運転する場合は、細心の注意を払わないと事故に遭うリスクが高まります。

また、通行する車が塀にぶつかったり敷地へ乗り上げたりといったアクシデントも起こりがちです。

暑さ対策が必要な角地も

南側を道路に面した角地だと、夏場は強烈な日光が差し込んでエアコンをフル稼働しても室温が下がらない場合があります。

これを避けるには、断熱や遮熱対策が必要です。窓や軒の位置を工夫したり、遮熱タイプのガラスを設置したりするなど、暑さ対策もしっかり検討しましょう。

角地と方角のポイント

一口に角地といっても、方角によっては享受できるメリットが得られない土地もあります。たとえば、南東や南西の角地なら日当たりが良くても、北東や北西の角地では期待できないこともあるでしょう。間取りも、どの角地を選ぶかで異なってきます。

ここで、南東・南西・北東・北西の4方向の角地について、それぞれの特徴をまとめました。

南東の角地

角地のなかでもっとも人気があるのが、南東の角地です。東側に建物がないため朝陽が差し込みやすく、午前中から日中にかけて明るい居住空間をつくれます。また、西日が差し込みにくいことから夏場に室温が下がりにくいといった心配も少なく、日当たりに関しては理想的な立地といえるでしょう。

人気の反面、土地の価格がもっとも高くなりやすいという一面もあります。

南西の角地

朝陽は差し込みにくく午前中は暗くなりがちですが、日中は南東の角地と同じく明るい居住空間をつくりやすいです。

ただし、西日を遮る建物がないため夏場は室温が上昇しやすいというデメリットもあります。窓の位置を工夫したり、断熱対策をしっかり講じたりするなど、暑さ対策が求められる角地です。

北東の角地

南側と比べて日当たりが期待できない北側の角地。それでも夏場は朝陽を取り込みやすいですし、道路を挟んだ反対側の建物の反射光を利用するなど、工夫次第では明るい居住空間をつくれます。

夏は遮光の工夫をしないと室温が上がりやすくなる一方で、注意したいのが冬場。地域によっては北東からの冷たい風で室温が下がりやすくなることも。断熱対策をしっかり講じる必要があります。

北西の角地

午前中から日中にかけての日当たりはそれほど強くありませんが、西日の影響を受けやすい土地です。それでも、南西の角地ほど室温が上昇する心配はないでしょう。冬場に北西から冷たい風が吹き付ける地域では、断熱対策が必須です。

角地の中で価格がもっとも安い傾向にあるのが、北西の角地。コストを重視される方にとっては、狙い目の土地といえるかもしれません。

建ぺい率の角地緩和とは?

角地のメリットでもお伝えした通り、一定の要件を満たす角地では建ぺい率が10%緩和される措置があります。

なぜ緩和されるかというと、「隅切り(すみきり)」という建築制限がされることが多いからです。角地では、交差点の見通しを良くしたり車が曲がりやすくしたりするために、敷地の角が削られている土地を見かけます。本来得られるはずだった敷地が狭くなると、そこに建てられる家の建築面積も狭くなりますから、それを補うため建ぺい率を10%緩和しているようです。実際に、隅切りされていることが緩和要件になっている自治体もあります。

なお、一定の要件は自治体によって異なります。また、ほかの法令の制限との兼ね合いで、建ぺい率の緩和措置が受けられない土地もあります。

このように、すべての角地が建ぺい率の緩和要件を満たすわけではありませんから、土地を選ぶ際に確認されることをおすすめします。

角地購入時のチェックポイント

好条件の角地を選ぶときは、周辺環境を含めチェックすべきポイントがいくつかあります。角地のデメリットをカバーするうえでも、以下のポイントを土地選びの基準にするとよいでしょう。

交通量をチェック

2方向を道路に面しているため、交通量は重要なポイントといえます。車や人通りが少ない角地の方が車の出し入れがしやすいですし、事故に遭遇するリスクも抑えられます。

また、トラックなど大型車の通行が多い交差点だと騒音や排気ガスが気になって、暮らしにくいと感じるかもしれません。交通量の少ない角地を選ぶことで、快適な住環境も得やすくなります。

周辺の建物をチェック

周囲に高い建造物があると、たとえ南東の角地でも日当たりが悪くなる場合があります。北西の角地の場合、道路を挟んだ西側に高い建物が建っていると、一日を通して日差しが入らないこともあるでしょう。

日光を遮る大きな建物がないかも、事前に確認することが大切です。

建築制限の確認

隅切りのほかにも、角地ならではの建築制限は他にもあります。

よくみられるのが「斜線制限」というルール。これは、隣地の日当たりや風通しを確保するため、建物の高さなどに制限を設けたルールです。条件の厳しい地域だと、3階建てが建てられなかったり、屋根のデザインが制限されたりすることもあります。

この斜線制限には、道路に対しても適用される「道路斜線制限」もあります。2方向を道路に面する角地だと、これらの制限が厳しくなることもありプランニングに大きな影響を与えることもありますから、事前に建築制限を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

角地であれば、明るい室内や風通しのよい開放的な住環境を得やすくなります。土地の条件によっては建ぺい率が緩和され、居住空間が広がることも期待できるでしょう。

その一方で、土地の価格や建築コストが高くなる場合がありますし、隅切りや斜線制限などの建築制限が厳しい土地もあります。こうしたデメリットを軽減する対策を考えることも、角地で快適に過ごすためには必要です。

角地に狙いを定めて土地探しを進めている方は、メリットとデメリットを比べつつ、建築制限もしっかり確認したうえで、理想の家が建てられるかを判断しましょう。

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