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住宅ローンはいくらまで借りられる?年収別の借入可能額をシミュレーション
更新日:2023.03.02
この記事では、住宅ローンがいくらまで借りられるのかを、年収別にシミュレーションしながら解説していきます。
住宅ローンをいくらまで借りられるのかによって、家づくりの進め方が大きく変わります。
そのため、あらかじめ借入を受ける人の年収に合った借入可能額を把握することが重要です。
そこで、この記事では年収別の借入可能額をシミュレーションし、借入可能額の判断基準についても解説します。
【この記事でわかること】
● 住宅ローンは年収倍率や返済負担率によって借入可能額が決まる ● 住宅ローンの年収別シミュレーション借入可能額 |
住宅ローンはいくらまで借りられる?
住宅ローンの借入可能額は、年収や借り方によって決まるため、自分に合った借入額の把握が重要です。
この章では、借入可能額の決まり方について解説します。
- 借入可能額の目安は年収の5~7倍
- ローンの組み方で借入可能額は変動する
- 借入可能額=無理なく返済できる金額ではない
順番に見ていきましょう。
借入可能額の目安は年収の約5~7倍
借入可能額の目安は、一般的に約5〜7倍といわれています。
借入可能額は年収倍率によって決まります。年収倍率とは、住宅購入の所要資金を世帯年収で除した数値です。
住宅金融支援機構が公開しているデータによると、年収倍率は、中古戸建てで約5.7倍、土地付き注文住宅で約7.5倍です。
※参考:2021年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
つまり、年収に対しておおむね5.7〜7.5倍の金額の住宅を購入しているケースが多いといえます。
加えて、頭金の金額や返済負担率を考慮すると、借入可能額の目安は約5〜7倍となります。
ローンの組み方で借入可能額は変動する
いくらの金利で借り入れするのかによっても、借入可能額は変動します。
なぜなら、住宅ローンの借入には利息が発生するからです。
例として、年収倍率が6.5倍、年収600万円の場合を考えます。
まず、最優遇金利が0.5%の銀行から融資を受けた場合、借入可能額は約3,850万円です。
一方、1.0%の固定金利を選択した場合、借入可能額は約3,540万円となります。
このように、金利タイプの選択によっても借入額が変動するため注意しましょう。
借入可能額=無理なく返済できる金額ではない
住宅ローンの融資を受ける際の注意点として、金融機関が提示する借入可能額は無理なく返済できる金額ではないことを覚えておきましょう。
借入可能額が無理なく返済できる金額ではないといえる理由は2つあります。
第一の理由は、返済計画は年収や家族構成が同じであっても大きく変わるからです。第二の理由は、金融機関の融資額は個々のライフスタイルを反映させた金額ではないからです。
このように、家づくりを進める際にはまずライフプランをシミュレーションし、自分に合った返済額を見極めましょう。
住宅ローンの借入可能額を判断する基準
金融機関がさまざまな基準で住宅ローンの借入額を審査します。そのため、審査基準を知ると、審査前に借入可能額をある程度把握できるでしょう。
この章では、金融機関が借入可能額を判断する際の3つの基準を解説します。
- 年収
- 返済負担率
- 完済年齢
順番に見ていきましょう。
年収
審査を通過させるための最低年収は公表されていませんが、一般的には300万円が審査基準となるケースが多いといえます。
また、現在の年収が転職を繰り返した結果の年収なのかや、将来年収の上がる可能性が高いのかによっても審査結果は変わります。
返済負担率
返済負担率も、金融機関は審査基準にします。
返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことです。例えば、年収600万円で月々7万円の返済計画だった場合、返済負担率は14%です。
住宅金融支援機構が公開しているデータによると返済負担率の平均は22.7%であり、最も多い層は25%以上30%未満でした。
※参考:2021年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
このことから、金融機関も借入希望額が30%未満になっているか審査することが多いといえます。
完済年齢
完済年齢も審査の基準です。完済年齢とは、完済時の年齢上限のことをいいます。
例えば、完済年齢が80歳に設定される金融機関に40歳で借入した場合、返済期間は最長40年です。しかし、完済年齢が70歳の金融機関に40歳で借入した場合、返済期間は最長30年です。
そのため、住宅ローンの返済計画を立てる際には、借入時の年齢と金融機関の完済年齢が非常に重要なポイントといえます。
大手銀行の完済年齢は、主に以下の通りです。
金融機関名 | 完済年齢 | 参考 |
三菱UFJ銀行 | 80歳未満 | 住宅ローン |
三井住友銀行 | 80歳未満 | 住宅ローン ご利用ガイド |
みずほ銀行 | 81歳未満 | みずほ住宅ローン商品概要 |
住宅金融支援機構 | 80歳 | ご利用条件 |
この表から、完済年齢は80歳近辺であることが多いとわかります。
【年収別】住宅ローンの借入可能額を実際にシミュレーション
この章では、年収別の住宅ローン借入可能額を、年収倍率と返済負担率別にシミュレーションします。
結論からいうと、年収倍率よりも返済負担率を使った借入可能額のほうが多くなります。
そのため、年収が高く金融機関としてリスクが低い場合は返済負担率で審査することが多くなり、結果的に融資が認められる金額は多くなるでしょう。
シミュレーションの条件は、以下の通りに設定します。
【条件】
● 年収倍率:7倍 ● 住宅ローン:35年、変動金利0.5%、元利均等、ボーナス払い無し ● 返済負担率:30% ● 諸費用:自己資金 |
上記の条件でシミュレーションした結果は以下の通りです。
年収 | 借入可能額(年収倍率による) | 借入可能額(返済負担率による) |
400万円 | 2,800万円 | 3,852万円 |
500万円 | 3,500万円 | 4,815万円 |
600万円 | 4,200万円 | 5,778万円 |
700万円 | 4,900万円 | 6,714万円 |
800万円 | 5,600万円 | 7,704万円 |
900万円 | 6,300万円 | 8,667万円 |
1000万円 | 7,000万円 | 9,630万円 |
この結果から、返済負担率から算出した借入可能額は、年収倍率から算出した借入可能額より約37%大きいとわかります。
住宅ローンの借入可能額に関するよくある質問
この章では、住宅ローンの借入可能額に関するよくある質問について解説します。
- 住宅ローンはいくら借りるのが得?
- 世帯年収で考える住宅ローン借入可能額の目安は?
- 住宅ローン審査に影響する年収の下限は?
順番に回答していきます。
住宅ローンはいくら借りるのが得?
ゼロ金利政策が継続されて住宅ローンを借りやすい状況に変化がなければ、住宅ローンをなるべく多く借りるほうが得といえます。
なぜなら、住宅ローンを多く借りると、住宅ローン控除の還付額が増やせるからです。
ただし、借入額が増えると当然月々の返済額も増えるため、無理のない返済計画に沿った借入にすることをおすすめします。
世帯年収で考える住宅ローン借入可能額の目安は?
年収倍率が7倍以下、返済負担率22.7%である金額が借入可能額の目安といえます。
住宅金融支援機構が公開した先述のデータによると、年収倍率が7倍以下、返済負担率22.7%となる借入が最も多い結果です。
したがって、まずはこの水準で借入額を算出したうえで、ライフプランと照らし合わせて問題がないか確かめましょう。
住宅ローン審査に影響する年収の下限は?
住宅ローン審査に影響する年収の下限は、一般的には300万円です。
しかし、金融機関は個別の案件を組んで審査してくれるケースもあります。したがって、不動産会社に相談して年収が300万円以下でも借りられる金融機関があれば紹介してもらいましょう。
住宅ローンがいくらまで借りられるかを把握して無理のない返済プランを
住宅ローンは年収に応じて借入可能額が変わります。
また、ライフスタイルも考慮して無理のない返済計画を立てることが重要です。
そのため、まずは不動産会社から金融機関の紹介とライフプランの提案を受けましょう。
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