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新築と中古はどっちが良い?それぞれのメリット・デメリットから比較
更新日:2023.11.02
この記事では、新築と中古はどちらが良いのかを解説します。
戸建を購入する際に、新築・中古の両方を検討する人は少なくありません。新築と中古にはそれぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがあります。自分のライフスタイルに合った住宅を選ぶためにも、新築と中古の違いを知ることが大切です。
そこで本記事では、新築と中古を比較検討する上で大切なポイントも紹介します。マイホームの購入を検討中で新築と中古で悩んでいる人は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
【この記事でわかること】
● 新築住宅のメリット・デメリット
● 中古住宅のメリット・デメリット
● 新築住宅と中古住宅のどちらが良いのか
新築住宅と中古住宅の統計データ
新築住宅と中古住宅を比較検討する際の判断材料として、それぞれの販売数と成約数が挙げられます。販売数からは検討できる物件数、成約数からは人気度合いの把握が可能です。
ここでは、公開されているデータをもとに、2022年10月から2023年9月の1年間における、岐阜県の新築住宅と中古住宅の販売数・成約数を解説します。
- 販売数
- 成約数
上の順番でそれぞれ見ていきましょう。
販売数
2022年10月から2023年9月の1年間で、新築住宅と中古住宅の販売数と平均販売価格は次のようになりました。
新築住宅/中古住宅 | 1ヶ月あたり販売平均数 | 1ヶ月あたり販売平均価格 |
新築住宅 | 527件 | 2,599万円 |
中古住宅 | 1,250件 | 1,605万円 |
※2023年10月時点
※参考1:32 中古戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
※参考2:25 新築戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
販売平均数は、中古住宅が新築住宅の倍以上であるため、中古住宅のほうがより多くの物件から選択できるといえます。
また、販売平均価格は新築住宅に比べて1,000万円程度安価となっており、中古住宅のほうが資金的に探しやすいことがわかります。
成約数
販売平均数と販売平均価格では、中古住宅のほうが物件数が多く価格が安いという結果になりましたが、成約数においても同様の傾向があります。
新築住宅/中古住宅 | 成約平均数 | 成約平均価格 |
新築住宅 | 27件 | 2,202万円 |
中古住宅 | 34件 | 1,280万円 |
※2023年10月時点
※参考1:32 中古戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
※参考2:25 新築戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
上記のように、中古住宅のほうが、成約平均数が多く成約平均価格が低い結果になりました。しかし、成約数はあまり差がないため、新築住宅も人気がある住宅だとわかります。
以上から、新築住宅と中古住宅は並行して検討すべきといえます。
新築住宅のメリット
新築住宅には、次のようなメリットがあります。
- 住宅性能・設備が優れている
- 住宅ローン控除の恩恵が大きい
- 理想に近い物件に住める
上記3点のメリットをそれぞれ確認しましょう。
住宅性能・設備が優れている
新築住宅では、高機能給湯器や気密性・断熱性の高い建材などを使用しているため、リフォームしなくとも快適な住環境で生活できます。
住宅性能と設備については、法律によって10年間保証される点がメリットといえます。安心安全に住める家を購入したい人には、新築住宅がおすすめです。
住宅ローン控除の恩恵が大きい
住宅ローン控除では、年末の住宅ローン残債に対して所得税もしくは住民税の還付を受けられます。新築住宅の場合は、受けられる控除分がローン残高の0.7%であり、加えて最長で13年間も適用可能です。
また、年収が高い夫婦で住宅ローンを組む場合は、それぞれの債務に対して控除を受けられるため、新築住宅を優先的に検討する人が多くいます。
理想に近い物件に住める
新築の注文住宅の場合は、自分の理想にかなり近い物件を建てられます。
間取りや設備など、ゼロから施工会社と一緒に家づくりを始められるため、自分の暮らしやすい家を追求できます。
最新の建築技術や設備を取り入れれば、先進的でより快適な住宅を実現することも可能です。
新築住宅のデメリット
先述したメリットの一方で、新築住宅には次のデメリットがあります。
- 価格が高くなりやすい
- 希望する立地にならない場合が多い
それぞれ見ていきましょう。
価格が高くなりやすい
中部圏不動産流通機構によると、2022年10月から2023年9月の1年間、新築住宅の販売平均価格は2,599万円で、中古住宅の販売平均価格は1,605万円です。そのため、新築住宅のほうが価格が高くなる傾向にあるといえます。
新築住宅のほうが資金計画が厳しくなるといえるため、住宅ローンの借入額や自己資金の額などにおいて慎重な検討が必要です。
※参考1:32 中古戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
※参考2:25 新築戸建(岐阜県)成約・在庫価格推移│公益社団法人 中部圏不動産流通機構
希望する立地にならない場合が多い
新築住宅は広い土地を売主業者が購入して分譲するケースが多く、駅や商業地から離れた場所で公開されやすいため、中古住宅よりも立地が悪く生活を不便に感じることがあります。
新築住宅が建築されているエリアに合わせて生活を変えなければならない点が、デメリットの1つです。
中古住宅のメリット
ここでは、中古住宅のメリットを解説します。
- 価格が安い傾向にある
- 周辺の環境が整っている
- すぐに入居できる可能性が高い
中古住宅の上記3つのメリットを、新築住宅と比較しながら見ていきましょう。
価格が安い傾向にある
先述の通り、岐阜県の販売平均価格では、中古住宅の価格は新築住宅より1,000万円ほど安くなります。
また、購入価格を抑えればその分をリフォーム費用に回せるため、好きな間取りに変更しやすい点がメリットといえます。
初期費用を抑えられる点にメリットを感じる人には、中古住宅がおすすめです。
周辺の環境が整っている
中古住宅が建っている土地は既に町が形成されているケースが多く、スーパーや病院、コンビニなどの施設が揃っている場合がほとんどです。
また、中古住宅では駅近の物件が売り出されることがあるため、立地にこだわりたい人にとってはメリットといえます。
すぐに入居できる可能性が高い
中古住宅は売主が退去した時点で引き渡しを受けられるため、新築住宅と比較するとすぐに入居できる点がメリットの1つです。
新築住宅では、建築中に契約するケースや注文して建築してもらうケースが多くあります。その場合は完成まで入居できませんが、天候や建材の納期の影響で工期が遅れるおそれがあります。
中古住宅は購入決定から入居までの待ち時間が短い点がメリットです。
中古住宅のデメリット
中古住宅には、先述したメリットがある一方で以下のようなデメリットもあります。
- リフォーム費用がかかる
- 住宅性能・設備に不安がある
- 住宅ローン審査に通りにくい
順番に見ていきましょう。
リフォーム費用がかかる
中古住宅は、築浅の物件でない限り、リフォーム費用を資金計画に含めておく必要があります。
初期費用が低かったとしても、リフォームによって後から費用が高くなる場合があります。リフォーム費用は工事の規模によって異なるものの、一般的に数百万円単位の資金が必要です。
物件とリフォーム内容によっては、新築住宅と同様の費用がかかってしまいます。
住宅性能・設備に不安がある
築年数が古い中古住宅は設備が劣化しているおそれがあり、購入した直後に故障することもありえます。そのため、事前にある程度の修繕費を確保することが必要です。
また、新築住宅と比較すると耐震性や耐久性が低い物件が多く、安全性に不安がある点もデメリットといえます。
住宅ローン審査に通りにくい
住宅ローンの融資をする際、金融機関は抵当権を設定しますが、物件の担保評価が低いと融資額も合わせて低くなります。
中古住宅の場合は担保評価が低くなりやすいため、住宅ローン審査が通りにくくなることもデメリットの1つです。そのため、中古住宅を検討する際には、審査に通る条件の物件を選択する必要があります。
新築住宅と中古住宅はどっちが良い?
新築住宅と中古住宅には異なるメリット・デメリットがあるため、どちらが良いかは求める家の要望によって異なります。
- 耐久性
- 資産価値
- 購入価格
- 諸費用
- 売却のしやすさ
ここでは、5つのポイントで新築住宅と中古住宅を比較して解説するので、家を選ぶ際の参考にしてください。
耐久性
家の耐久性は新築住宅のほうが高く、築年数が古い中古住宅の場合は耐震補強などが必要なケースがあります。地震対策が十分な家に住みたいのであれば、新築住宅がおすすめです。
ただし、中古住宅で築年数が古くても耐久性が高い場合もあるため、中古住宅の施工会社を調べることが重要です。
資産価値
資産価値は固定資産税評価額によって判断され、固定資産税評価額が高いほど固定資産税額は高くなります。
この評価額は建物の築年数が重要であるため、新築住宅のほうが中古住宅より固定資産税額が高くなり、資産価値も連動して高くなります。
また、新築住宅と中古住宅では住宅ローンの担保評価が異なり、新築住宅のほうが高くなりやすいといえます。
このことからも、資産価値が高い家を選ぶ場合には新築住宅がおすすめですが、固定資産税額も高くなるため注意が必要です。
購入価格
一般的に、新築住宅のほうが中古住宅より購入価格が高くなる傾向にありますが、築年数の浅い中古住宅は新築時より高くなるケースがあります。
これは、築年数の浅い中古住宅は住宅ローン残債が多く残っており、さらに売却にかかる諸費用が加算されることが原因といわれています。
また、高気密・高断熱の中古住宅や人気エリアの平屋などは希少価値が高く、一般的な新築住宅よりも高くなるケースも少なくありません。必ずしも、新築住宅のほうが中古住宅より購入価格が高いわけではないことを把握しておきましょう。
諸費用
諸費用は、リフォーム費用の分だけ中古住宅のほうが高くなります。
火災保険料も中古住宅のほうが高くなる傾向にあるため、初期購入費用が低い中古住宅でも十分な資金計画が必要です。
さらに、担保評価が低い中古住宅の場合は、事務手数料などが高くなるおそれがあるため、注意が必要です。
売却のしやすさ
売却の観点で見ると、一般的に中古住宅のほうがしやすいといえます。
なぜなら、建築して間もない新築住宅をすぐに売却する場合、住宅ローン残債と諸費用を売却価格に含める必要があり、どうしても売却価格が相場よりも高くなるからです。
ただし、中古住宅は築年数が古いと家の劣化がひどく住めないケースがあるため、築年数と価格のバランスを考慮して売却のタイミングを決めることが大切です。
新築と中古どっちが良いかは複数の観点から比較検討しよう
新築と中古を選ぶ際には、ライフスタイルに合ったほうを選択する必要があります。そのため、それぞれの特徴とメリット・デメリットを事前に把握しておきましょう。
オンリーホームは、新築住宅と中古住宅の情報を多く取り揃えており、沢山の物件情報から自分に合った住宅を選べます。
家づくりに関するさまざまな相談も受け付けているので、マイホームの購入を検討している人は、ぜひ一度オンリーホームにお問い合わせください。