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住宅ローンは年収の何倍が理想?借入可能額と返済シミュレーションで検証

更新日:2024.12.26

この記事では、住宅ローンは年収の何倍の金額を借入するのが理想なのか解説します。

金融機関から実際に融資される金額は、住宅ローン審査を経て決定されます。住宅ローン審査において年収や職業といった要素がどのように影響するのか、また返済負担を軽減する方法を理解しておくことが重要です。

この記事では、住宅ローンの借入可能額のほか、実際に返済額をシミュレーションします。住宅ローンの借入額をいくらにするか検討している人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

  • 住宅ローンは年収の何倍まで借入できるか
  • 【固定金利/変動金利】年収別に住宅ローン返済額をシミュレーション
  • 住宅ローンの返済負担を抑えるためのコツ

住宅ローンは年収の何倍まで借入できるか

結論、住宅ローンの借入可能額は年収の9〜11倍といえます。借入可能額を計算するためには、年収に対する年間返済額の割合である「返済負担率」を考慮することが重要です。

一般的に住宅ローンでは、年収400万円未満の人は返済負担率30%、年収400万円以上の人は返済負担率35%が上限とされます。年収400万円で返済負担率が35%の場合、年間の返済額は140万円です。借入可能額を逆算すると、約4,000万円になるでしょう。

ただし、「借入可能額=無理なく返済できる借入額」ではない点に注意が必要です。年収の9〜11倍の金額を借入すると、返済が困難になるおそれがあります。

  • 無理のない理想的な借入額
  • 年収以外に審査される項目

以下では、上記の内容を解説します。

無理のない理想的な借入額

無理のない理想的な借入額は、返済負担率が25%以下となる金額です。年収倍率は5〜7倍程度になると良いでしょう。

例えば、年収400万円であれば、年間の返済額は100万円程度が目安といえます。年間の返済額から逆算すると、借入額は2,500万〜3,000万円程度です。

実際、住宅金融支援機構の『2023年度 フラット35利用者調査』によれば、年収倍率は以下の通りでした。

物件種別 年収倍率
土地付注文住宅 7.6倍
注文住宅 7.0倍
建売住宅 6.6倍
新築マンション 7.2倍
中古戸建 5.3倍
中古マンション 5.6倍

※出典:2023年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

調査結果からも、年収倍率は5〜7倍程度が理想の返済額といえます。

年収以外に審査される項目

年収以外にも審査される項目は数多くあります。国土交通省の『令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書』によれば、「長期・固定金利の住宅ローン等に関する融資審査等」で考慮された項目は以下の通りでした。

順位 項目 割合
1 完済時年齢 98.5%
2 健康状態 96.6%
3 借入時年齢 96.0%
4 年収 94.0%
5 勤続年数 93.6%
6 返済負担率 92.0%
7 担保評価 91.8%

※出典:令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書|国土交通省

年収や返済負担率といったお金に関わる項目は重視されていますが、完済時年齢や借入時年齢も非常に重視されています。

健康状態が重視されていることも含めて考えると、「申込者が今後返済をし続けられるか」を軸に審査が行われるといえます。

【固定金利】年収別に住宅ローン返済額をシミュレーション

ここでは、固定金利で住宅ローンを組んだときのローン返済額を年収別でシミュレーションします。ただし、シミュレーションの条件は以下の通りです。

【条件】

● 金利1.80%

● 全期間固定金利

● 返済期間35年

● 元利均等返済

● ボーナス払いなし

以下の年収についてシミュレーションします。

  • 年収300万円
  • 年収400万円
  • 年収500万円
  • 年収600万円

順番に見ていきましょう。

※参考1:年収から借入可能額を計算|フラット35

※参考2:借入希望金額から返済額を計算|フラット35

※参考3:毎月の返済額から借入可能金額を計算|フラット35

年収300万円

年収300万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
2,335万円 7.5万円 3,149万円

年収300万円で固定金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は2,335万円です。

ただし、手取り年収である約240万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、240万×25%×35年=2,100万円、毎月の返済額は240万×25%÷12ヶ月=5万円になります。

毎月の返済額が5万円になる借入額は約1,550万円です。無理なく返済するためには、1,550万円までの借入で物件を購入する必要があるでしょう。

年収400万円

年収400万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
3,633万円 11.7万円 4,900万円

年収400万円で固定金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は3,633万円です。

ただし、手取り年収である約320万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、320万×25%×35年=2,800万円、毎月の返済額は320万×25%÷12ヶ月=6.7万円になります。

毎月の返済額が6.7万円になる借入額は約2,080万円です。無理なく返済するためには、約2,000万円の借入で物件を購入する必要があるでしょう。

年収500万円

年収500万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
4,541万円 14.6万円 6,124万円

年収500万円で固定金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は4,541万円です。

ただし、手取り年収である約400万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、400万×25%×35年=3,500万円、毎月の返済額は400万×25%÷12ヶ月=8.3万円になります。

毎月の返済額が8.3万円になる借入額は約2,580万円です。無理なく返済するためには、約2,500万円の借入で物件を購入する必要があるでしょう。

年収600万円

年収600万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
5,450万円 17.5万円 7,350万円

年収600万円で固定金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は5,450万円です。

ただし、手取り年収である約470万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、470万×25%×35年=4,113万円、毎月の返済額は470万×25%÷12ヶ月=9.8万円になります。

毎月の返済額が9.8万円になる借入額は約3,050万円です。無理なく返済するためには、約3,000万円の借入で物件を購入する必要があります。

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【変動金利】年収別に住宅ローン返済額をシミュレーション

ここでは、固定金利で住宅ローンを組んだときのローン返済額を年収別でシミュレーションします。ただし、シミュレーションの条件は以下の通りです。

【条件】

● 金利0.50%

● 変動金利

● 返済期間35年

● 元利均等返済

● ボーナス払いなし

また、今回は金利0.50%の状態が続くと仮定してシミュレーションを行います。ただし、実際は金利の上昇・下降によって数値が変動する可能性がある点に注意してください。

具体的には、以下の年収についてシミュレーションします。

  • 年収300万円
  • 年収400万円
  • 年収500万円
  • 年収600万円

順番に見ていきましょう。

※参考1:年収から借入可能額を計算|フラット35

※参考2:借入希望金額から返済額を計算|フラット35

※参考3:毎月の返済額から借入可能金額を計算|フラット35

年収300万円

年収300万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
2,889万円 7.5万円 3,150万円

年収300万円で変動金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は2,889万円です。

ただし、手取り年収である約240万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、240万×25%×35年=2,100万円、毎月の返済額は240万×25%÷12ヶ月=5万円になります。

毎月の返済額が5万円になる借入額は約1,926万円です。無理なく返済するためには、約1,900万円の借入で物件を購入する必要があるといえます。

年収400万円

年収400万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
4,494万円 11.7万円 4,900万円

年収400万円で変動金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は4,494万円です。

ただし、手取り年収である約320万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、320万×25%×35年=2,800万円、毎月の返済額は320万×25%÷12ヶ月=6.7万円になります。

毎月の返済額が6.7万円になる借入額は約2,581万円です。無理なく返済するためには、約2,500万円の借入で物件を購入する必要があります。

年収500万円

年収500万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
5,617万円 14.6万円 6,124万円

年収500万円で変動金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は5,617万円です。

ただし、手取り年収である約400万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、400万×25%×35年=3,500万円、毎月の返済額は400万×25%÷12ヶ月=8.3万円になります。

毎月の返済額が8.3万円になる借入額は約3,197万円です。無理なく返済するためには、約3,100万円の借入で物件を購入する必要があるでしょう。

年収600万円

年収600万円の場合、借入可能額と返済額は以下の通りです。

借入可能額 毎月の返済額 総返済額
6,741万円 17.5万円 7,350万円

年収600万円で変動金利の住宅ローンを借入する場合、借入可能額は6,741万円です。

ただし、手取り年収である約470万円から返済負担率25%になる総返済額を計算すると、470万×25%×35年=4,113万円、毎月の返済額は470万×25%÷12ヶ月=9.8万円になります。

毎月の返済額が9.8万円になる借入額は約3,775万円です。無理なく返済するためには、約3,700万円の借入で物件を購入する必要があります。

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住宅ローンの返済負担を抑えるためのコツ

住宅ローンの返済負担を抑えるためのコツとして、以下の3つが挙げられます。

  • 頭金割合を増やす
  • ほかの借入を完済する
  • 返済期間を長くする

順番に詳しく解説します。

頭金割合を増やす

頭金を増やすことで、借入額を減らして毎月の返済負担を軽減できます。

例えば、3,000万円の住宅を購入する場合、頭金0円で借入すると全額ローンになり返済額が大きくなります。一方で、借入額の10%にあたる300万円を頭金として用意すれば、借入額は2,700万円となり、利息の負担も軽減されます。

さらに、頭金が多いほど金融機関の審査で好印象となり、より有利な条件で借入ができる場合があります。

ただし、住宅を購入したあと、緊急で現金が必要になる可能性も考慮しなければなりません。困ることがないように、年収の半分ほどの金額は手元に残しておきましょう。

ほかの借入を完済する

ほかの借入がある場合は、返済してから住宅ローンに申し込むことをおすすめします。その理由は、ほかの借入は審査基準の1つである返済負担率に反映されるからです。

返済負担率にほかの借入が組み込まれると、住宅ローンの借入可能額が減少します。

また、自動車ローンやカードローン、リボ払いなどは金利が高く、返済負担が重くなりがちです。住宅購入後に無理なく返済していくためにも、ほかの借入は完済してから住宅ローンを借入しましょう。

返済期間を長くする

返済期間を長くすることで、月々の返済額を減らすことが可能です。返済期間が短いほど毎月の負担は大きいため、期間を延ばせば負担を軽減できます。

ただし、返済期間が長くなるほど総返済額が増加する点には注意が必要です。例として、借入額3,000万円を金利1.80%で借入した場合でシミュレーションします。

返済期間 毎月の返済額 総返済額
20 14.9万円 3,575万円
35 9.7万円 4,046万円

※参考:借入希望金額から返済額を計算|フラット35

上記の通り、返済期間20年と35年で比較すると、毎月の返済額は35年のほうが少なくなっています。その一方、総返済額は20年のほうが少なくなっています。

毎月の返済負担を減らしたい人は返済期間を長くしたほうが、支払う利息を減らしたい人は返済期間を短くしたほうが良いでしょう。

住宅ローンと年収に関するよくある質問

ここでは、住宅ローンと年収に関するよくある質問に回答します。

  • 公務員だと住宅ローンは年収の何倍?
  • 前年度の年収が低いと住宅ローン審査に影響する?

疑問の解消にお役立てください。

公務員だと住宅ローンは年収の何倍?

公務員だからといって、無理なく返済できる理想の借入額が変動するわけではありません。年収の5〜7倍程度の借入額が理想といえます。

ただし、仮に年収の8〜10倍の金額を借入したい場合、同程度の年収の民間企業で勤務している人より審査に通りやすい可能性があります。なぜなら、公務員は現在の年収から将来の年収が大きく変動することは少ないからです。

民間企業と異なり、公務員の給与は国内の景気や企業の業績に左右されません。賞与や退職金も安定して支給され、収入の安定性が非常に高いため、公務員は審査に通りやすいといえます。

前年度の年収が低いと住宅ローン審査に影響する?

前年度の年収が低いと、住宅ローン審査に悪い影響が及ぶ可能性があります。

住宅ローン審査で見られる年収は、借入れたい年度の年収ではなく、その前年度の年収であることが一般的です。借入れたい年度の年収は低くても審査に影響はありませんが、前年度の年収が低いと審査への影響は大きいでしょう。

また、フリーランスや個人事業主の場合、前年度の収入だけでは安定性が評価されにくいため、過去2〜3年の収入も審査対象になることがあります。

住宅ローンは年収倍率を意識して余裕のある資金計画を

住宅ローンの借入額は、職業や年収、借入状況など複数の要素を基に判断されます。

一般的に、借入可能額は年収の10倍程度の金額ですが、無理なく返済できるかどうかを慎重に検討する必要があります。無理なく返済しやすい理想の借入額は、年収の5〜7倍が目安です。

住宅ローンに限らず、家づくりについて悩んでいる人は、オンリーホームへご相談ください。オンリーホームはマイホームの資金計画や住宅ローンなど、幅広い相談に対応します。

また、オンリーホームでは、高性能設備が標準仕様のパーフェクトフル装備住宅を、月々5万円台の手に取りやすい価格帯から購入できます。費用を抑えながら理想の住まいを手に入れられるので、家づくりを始めたい方はぜひ一度オンリーホームへご相談ください。

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