Column
コラム
注文住宅で予算オーバーする原因8選!対策や削れるところも紹介
更新日:2024.05.31
ここでは、注文住宅で予算オーバーする原因について解説していきます。
注文住宅は、中古物件や新築の建売物件よりも建築コストが高くなる傾向にあります。予算オーバーをしてしまうケースも多くあるので、まずは原因を把握することが重要です。
この記事では、注文住宅で予算オーバーした場合に削れるところと、削るべきではないところも紹介するので、これから注文住宅を検討する人はぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 注文住宅で予算オーバーとなる原因8選
- 注文住宅で予算オーバーしたときに削れるところ
- 注文住宅で予算オーバーしたときに削るべきでないところ
注文住宅で予算オーバーする原因8選
注文住宅を建てる際に予算オーバーする原因は、主に以下が挙げられます。
- 家づくりに必要な知識が不足している
- 条件の優先順位が付けられていない
- 建築会社と十分に打ち合わせしていない
- 資金計画に無理がある
- 予算設定後に建築費が高騰した
- 土地の購入・改良に費用をかけすぎている
- 本体工事以外の費用を見落としている
- 補助金制度や優遇措置を把握していない
順番に見ていきましょう。
家づくりに必要な知識が不足している
そもそも家づくりに必要な知識が不足している場合は、予算オーバーするケースがあります。
注文住宅を建てる際には土地を購入しハウスメーカーを決める必要がありますが、土地と建物の本体代金以外にも費用がかかり、税金も発生します。
諸費用を把握することは家づくりにおいて基礎的な知識であり、注文住宅を検討する際には必ずチェックしておくべきポイントです。見落としてしまうと、後から費用が増加して予算オーバーする大きな原因になります。
家づくりに関する基本的な知識は、ある程度身につけておくことをおすすめします。
条件の優先順位が付けられていない
条件の優先順位が付けられていないと、予算オーバーしやすくなります。
当然ながら、要望を詰め込んだ家を建てると、理想のマイホームになるでしょう。しかし、全ての条件を盛り込んでしまうと、その分コストも高くなります。
失敗を避けるためにも、優先順位を家族で話し合い、決めておくことが大切です。
建築会社と十分に打ち合わせしていない
建築会社は、施主の要望を取り入れたプランを提案してくれます。
しかし、打ち合わせが不十分だと、要望が抜けているプランになったり、予算に入っていると思い込んでいた設備が入っていなかったりなどのトラブルに発展します。
建築会社の担当者とは細かく打ち合わせを行い、打ち合わせのたびに記録を起こしておくことが重要です。
資金計画に無理がある
資金計画が現実的ではないまま進めてしまうと、大きく予算オーバーしてしまうでしょう。
初期の段階での見積もりが不十分だと、実際に工事が進むにつれて追加費用が発生しやすくなります。また、建築途中で材料や仕様の変更を行うたびに費用が発生し、計画にはなかった追加工事やオプションの追加を行うと予算オーバーしやすくなります。
予算オーバーにならないよう、余裕を持った計画を立てることが必要です。
予算設定後に建築費が高騰した
建築会社の建築費は、一般的に請負契約もしくは設計契約のタイミングで固定されます。しかし、それまでに物価高騰の影響を受け、建築費が高騰することもあります。
近年、ウッドショックやアイアンショックによって建材が高騰し、着工時期も伸びてしまうことで、家づくりの計画が大きく狂ってしまった人も多くいます。
建築費の高騰などの突発的、かつ長期的に生じる問題に対処するのは困難ですが、最悪のケースも見据えて計画を立てることが重要です。
土地の購入・改良に費用をかけすぎている
予算オーバーの原因の1つとして、土地の購入・改良費用が挙げられます。理想の土地を追求するあまり、予算を超えた価格で土地を購入してしまうことがあります。
また、土地の形状や地盤の状態によっては、追加の改良工事が必要となり、費用が嵩むケースもあります。例えば、傾斜地や軟弱地盤などの場合、擁壁工事や地盤改良工事が必要となり、予算を圧迫します。
土地の位置や周辺環境によっては、インフラ整備や外構工事に計画以上の費用がかかることもあります。土地にかかる費用を適切にコントロールするためには、事前調査と計画が重要です。
また、ハウスメーカーや建築会社などと協力して、土地の特性を活かした設計にすることで、無駄な費用を削減できるでしょう。
本体工事以外の費用を見落としている
注文住宅は本体価格以外に、以下の項目が主な費用としてかかります。
- 上下水引込工事費用
- ガス管引込工事費用
- 地盤調査費
- 地盤改良費
- 造成費
- 外交費
- 建築確認等申請費用
- その他税金
資金計画を立てるためには、上記の項目にかかる概算をイメージしておくことが大切です。建築会社にも相談しながら、資金計画を立てることで見落としをなくしましょう。
補助金制度や優遇措置を把握していない
所定の条件を満たすことで受けられる、補助金制度や優遇措置を把握していないと、予算を大きく圧迫し、結果的に予算オーバーする場合があります。
ZEH住宅や長期優良住宅を建築する際には、補助金や住宅ローン控除の優遇措置、不動産取得税と固定資産税などの税制優遇を受けられます。ただし、自動的に受けられるわけではなく申請が必要な制度もあります。
補助金制度や優遇措置は、予算を抑えるための重要な要素です。
注文住宅で予算オーバーしないための対策
注文住宅は予算オーバーを避けるためにも、さまざまなポイントを確認した上で計画する必要があります。予算オーバーにならないための対策は、主に以下の通りです。
- 資金計画に余裕を持たせる
- 希望条件の優先順位を付ける
- 疑問点や不明点は建築会社に相談する
順番に見ていきましょう。
資金計画に余裕を持たせる
そもそも家づくりの資金計画がギリギリのまま進めてしまうと、少しでも計画に変更が起きただけで予算オーバーとなってしまいます。
資金計画を立てる際には最大の予算で立てるのではなく、余裕を持たせるのがコツです。トラブルによる費用負担が発生しても予算内に収められるでしょう。
希望条件の優先順位を付ける
希望条件に優先順位を付け、上位の内容を組み込んだ家づくりにすることで、納得のいく家を予算内で建てられる可能性が高まります。
特に建物と土地の大きさや立地は予算に大きく影響します。必要な条件と理想の条件に分けて家族で納得いくまで話し合い、優先順位を決めておくことが必要です。
疑問点や不明点は建築会社に相談する
疑問点や不明点は、積極的に建築会社に相談することが重要です。
注文住宅を建てるためには、日常生活で聞き慣れない専門用語を理解する必要があります。一度計画が始まると、速いペースで進み不安を感じてしまうこともあります。
不安な状態で進めてしまい、終盤になって間取りの変更などを依頼してしまうと、高額な費用がかかり、予算オーバーの原因になるでしょう。
そのため、疑問点や不安点があればすぐに建築会社の担当者に質問すべきといえます。
注文住宅で予算オーバーしたときに削れるところ
注文住宅の計画段階で予算オーバーが判明した場合は、何らかの項目を削る必要があります。コストダウンの効果が大きい項目を知っておくことで、資金計画を見直せます。
- 延べ床面積
- 建物の形状
- 建物の間取り
- 水回りの配置
- 窓やドアの配置
- 設備のグレード
- その他
上記の削れるところを順番に解説します。
延べ床面積
建築費の大部分は本体価格が占めており、延べ床面積を小さくすることで大きなコストダウンを実現できます。
例えば、坪100万円の建築会社で30坪の家を建てた場合は、3,000万円が本体価格です。28坪に変更すると、2,800万円となり200万円のコストダウンとなります。
予算オーバーした際は、まず延べ床面積を見直すことがおすすめです。
建物の形状
建物の形状が複雑で凹凸がある場合、使用する建材が増えて建築費が高くなってしまいます。
なるべくシンプルな形状をイメージしてプランニングすることで、超えた予算を削減することが可能となります。
建物の間取り
家事動線や生活動線が複雑な間取りになっている場合、床材や壁の面積が必要以上に大きくなっている可能性があります。建材が増えると建築費も高くなり、予算オーバーします。
シンプルかつ動線の良い間取りに変更し、余計な建材を除外することがコストダウンのコツです。
水回りの配置
キッチンやバスルーム、洗面室などの水回りがバラバラで配置されていると、配管が長くなり予想以上に費用がかかってしまうことがあります。
そのため、水回りはなるべく固めて配置し効率の良い配管にしておくことが重要です。
窓やドアの配置
窓とドアは多ければ多いほど建材が増えることから、予算オーバーの大きな原因になります。また窓は多くなると防犯性が低くなり、ドアが多くなると動線が悪くなります。
建築費の増加だけでなく生活する上でも問題になるケースがあるため、窓とドアの数と大きさ、配置に注意しましょう。
設備のグレード
ハイスペックな設備を導入することで生活は豊かになりますが、オーバースペックとなる設備は導入すべきではありません。例えば、高気密・高断熱住宅は光熱費を抑えられるため、高機能のエアコンは不要になるでしょう。
必ずしも不要になるとは限りませんが、設備のグレードはしっかりチェックし、適切なスペックを選択する必要があります。
その他
注文住宅は高額な予算を検討することになりますが、実際には小さな金額が積み重なってコストが割高になっているケースが多くあります。
そのため、1つ1つの項目をチェックし、優先順位の低い箇所でコストを使いすぎていないかを確認することで予算内で家を建てられます。
注文住宅で予算オーバーしたときに削るべきでないところ
予算がオーバーしてしまい家づくりの計画を見直す際には、削ってしまうべきではない項目を把握しておく必要があります。
特に家の性能やデザインが大きく低下する項目は削らず保持するべきであるため、以下で詳しく解説します。
- 断熱性能
- 防犯設備
- 屋根や壁などの外観
- その他
順番に見ていきましょう。
断熱性能
断熱性能が高い家は外からの熱を防げ、快適な暮らしにするためにも必要不可欠です。
また、断熱性能が低い建材を使用すると、初期費用は節約できる一方、光熱費などのランニングコストは大きくなります。断熱材をダウングレードしたり、断熱性能の低い外壁材に変更したりするのは避け、他の項目でコストダウンを検討すべきです。
防犯設備
警察庁が公開しているデータによると、空き巣の発生は戸建てが最も多く約3割でした。
発生場所 | 割合 |
戸建て住宅 | 33.0% |
その他 | 28.8% |
一般事務所 | 11.1% |
生活環境営業 | 8.1% |
共同住宅(3階建て以下) | 7.8% |
商店 | 6.5% |
共同住宅(4階建て以上) | 4.3% |
金融機関等 | 0.3% |
※参考:住まいる防犯110番|警視庁
防犯設備が不十分で空き巣に入られて高価な物を盗まれてしまうと、大きな損害を被ることになります。
防犯シャッターや防犯ガラスといった防犯設備は導入しておくべきです。予算オーバーしたからといって削るべきではないでしょう。
屋根や壁などの外観
屋根や壁は建材の面積が大きいことからコストダウンしやすい箇所ではありますが、ダウングレードすると見栄えが悪くなってしまいます。
その結果、納得のいくデザインではなくなってしまうでしょう。さらに、安い屋根材や壁材は紫外線に弱く、築年数が経過するとボロボロの外観になることもあります。
失敗を防ぐためにも、なるべく屋根と壁にかける費用は維持することがおすすめです。
その他優先順位の高い箇所
先述した項目以外にも、太陽光や床暖房、全館空調、インナーガレージなどオーナーがこだわるポイントは削ることなく採用した方がよいでしょう。
なぜなら、注文住宅は「世界に1つだけの自分らしい家」を建てられる家づくりが可能であり、豊かな暮らしをするためにも、こだわりを持つことが望ましいからです。
そのために、必ず導入したい設備やデザインはピックアップしておく必要があります。
注文住宅で予算オーバーしたら希望の優先順位を付けることが大切
予算オーバーせず希望どおりの家を建てるのであれば、優先順位を付けることが重要です。
オンリーホームでは、岐阜で月々5万円からのフル装備ローコスト住宅を取り扱っています。お客様の要望を盛り込んだプランを提案しつつ、予算オーバーを抑えるための方法をアドバイスしています。
岐阜県のリアルサイズ展示場では、建物に関する悩み事だけではなく、資金計画の不安まで相談できます。予算内で注文住宅を建てたい人は、オンリーホームにお問い合わせください。