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フラット35はどんなローン?他の住宅ローンの違い、メリット・デメリットを解説
更新日:2020.08.26
住宅ローンを利用すれば、自己資金に余裕がなくても家を建てることができます。
ただし、一口に住宅ローンといっても、金融機関によってそのプランはさまざまです。特に、メガバンクや地方銀行、ネットバンクを始めとした民間ローンを頼った方が良いのか、それともフラット35を利用した方が良いのか悩んでいる方は多いでしょう。
そこで今回は、フラット35が一体どういう住宅ローンなのか、他の住宅ローンと何が違うのかを解説します。
フラット35の概要
フラット35は、「全期間固定金利」でお金を借りられる低金利の住宅ローンです。基本的な融資のルールは「住宅金融支援機構」という組織によって決められており、民間の金融機関経由で住宅ローンを申し込むことが可能です。
そんなフラット35の特徴は、何といっても返済中に金利が変わらないこと。景気の動向に応じて金利が変化する変動金利型のローンと違って、フラット35は完済するまでずっと金利が同じです。
そのほか、フラット35とほかのローンには、以下のような違いがあります。
・自営業やパートなどでも借り入れできる
・保証人や保証料も不要
・繰り上げ返済手数料無料
基本的に、フラット35はその他の住宅ローンよりも利用しやすい住宅ローンといって良いでしょう。転職したばかりの人や、いわゆる会社員ではない人でも、収入が安定していれば融資を受けられるからです。
フラット35の金利
フラット35の金利は、全期間固定金利のみとなっています。2020年8月時点での情報だと、返済期間15~20年の金利は1.24~1.99%、返済期間21~35年の場合は年利1.31~2.06%です。審査結果に応じて人それぞれ具体的な金利は変わります。
なお、フラット35自体は全期間固定金利型の住宅ローンですが、金融機関によっては、変動金利とフラット35の固定金利を組み合わせた独自のミックスローンも利用可能です。基本的なプランや融資の条件はどの金融機関でも同じですが、細かい部分は金融期間ごとの特色があるので、いくつかのプランを比べてみると良いでしょう。
フラット35のメリット・デメリット
フラット35と他の住宅ローンを比べた場合の、メリットとデメリットを見ていきましょう。
フラット35のメリット
フラット35のメリットは、「返済負担の少なさ」と「借りやすさ」です。全期間固定金利のフラット35は、金利が変動しないため月々のローン返済金額を管理しやすいという強みがあります。将来的に景気が上向いても金利が上がらないため、出費を固定したい人におすすめです。
また、フラット35は、民間ローンと違って保証人や保証料なしでも融資を受けられます。安定収入さえあれば自営業などでも借り入れできるので、他のローンの審査に落ちてしまった人でも利用しやすいです。
フラット35のデメリット
フラット35は、将来的に景気が悪化しても金利が安くなりません。市場の変化による金利の影響を受けないので、場合によっては変動金利よりも総返済額が高くなってしまいます。また、フラット35は、一定以上の住宅性能を持つ場合にのみ利用できるローンです。住宅性能のチェックをするため、第三者機関に有料で検査を頼む必要があるため、多少申請手続きの手間が増えるというデメリットもあります。
フラット35と銀行ローンどちらを選ぶ?
フラット35と民間の銀行ローン、どちらを選ぶか迷ったときは、住宅ローンに対して何を求めるかを考えましょう。フラット35は、住宅金融支援機構と連携しているため、民間金融機関が単独で実施している住宅ローンよりも、「貸したお金を回収できない」という金融機関側のリスクが抑えられています。そのため、多くの場合、銀行ローンよりもフラット35の方が低金利です。
全期間固定金利であり、なおかつ金利も低いので、住宅ローンにこだわりがなければフラット35を選んでおけば間違いはありません。ただし、銀行ローンの中には、独自の附帯サービスや保障が充実しているものもあります。住んでいる場所や良く使うサービス等によっては、銀行ローンを使った方がお得です。
最終的には、各住宅ローンの特徴を理解して、自分に合ったものを選ぶことが重要になってきます。
フラット35と銀行住宅ローンを比較するポイント
フラット35と銀行住宅ローンを比較する場合、以下のようなポイントに注目しましょう。
・金利
・返済期間
・保障の手厚さ
・申し込み基準と審査の厳しさ
・ローンを組む際に必要な各種手数料
・繰り上げ返済手数料の有無
・そのほかのメリット
気になるローンとフラット35の特徴を一つひとつ比べていけば、どちらのローンが自分たちに向いているのか判断しやすいでしょう。
まとめ
住宅ローンには、フラット35以外にもさまざまな種類があります。ただし、全期間固定金利であり、なおかつ金利も低いフラット35は、多くの場合銀行系のローンよりもお得です。住宅ローンは数十年かけて返済していくローンなので、適当に申し込むと後悔してしまいます。自分たちに合ったローンを見極めるためにも、金利の高さや金利のタイプ、保障の手厚さ等を比較して、無理なく返済できるローンを見つけましょう。