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アパートとマンションの違いとは?メリット・デメリット・選ぶ基準も紹介
更新日:2022.09.02
お部屋探しをする際に、アパートとマンションのどちらを選ぶべきか迷われている方も多いでしょう。それぞれの特徴をなんとなくイメージすることはできるかもしれませんが、実際に入居してみないと両者の違いは分かりにくいものです。
そこで今回は、アパートとマンションの違いについて解説しますので、新生活に向けてお部屋探しをしている方は、ぜひとも最後までお付き合いください。
アパートとマンションの違いとは?
アパートとマンションに厳密な区別は存在しません。
以下の項目に沿って両者の特徴を解説しますので、どちらが自分たちの暮らしに合うか考えてみましょう。
・アパート・マンションの明確な定義はない
・アパートの特徴
・マンションの特徴
順番に見ていきましょう。
アパート・マンションの明確な定義はない
そもそも、アパートとマンションの明確な定義は存在しません。
あくまでも、所有者や不動産会社が便宜的に呼称しているだけであり、法律上はそれぞれ共同住宅に分類され、特殊建築物という扱いとなっています。
一般的には建物の構造や階数が目安として用いられ、木造・軽量鉄骨造の2階建ての集合住宅をアパート、重量鉄骨造・RC造の3階建て以上の集合住宅をマンションと呼称しているのが実態です。
アパートの特徴
アパートの特徴には、構造が木造・軽量鉄骨造の低層住宅であることが挙げられます。
マンションと比較して建築費用が安いため、賃料が安いことも特徴ですが、耐久性や防音性に劣るケースも少なくありません。
マンションの特徴
マンションの特徴には、構造が重量鉄骨造・RC造・SRC造の中高層住宅であることが挙げられます。アパートと比較して建築費用が割高であるため、賃料が高いことも特徴の一つです。
また、分譲マンションに代表されるように、アパートよりも建物本体や住宅設備のグレードが高い傾向にあり、この点が建築費用の高騰に繋がっています。
アパートのメリット
アパートのメリットを以下の通りまとめていますので、アパートを選ぶことが自分たちの暮らしに適しているかをイメージしてみましょう。
・マンションより家賃が安い傾向にある
・木造建築が多く湿気や乾燥に強い
・顔の見えるご近所付き合いができる
順番に解説します。
マンションより家賃が安い傾向にある
一つ目のメリットには、マンションよりも家賃が安い傾向にあることが挙げられます。
マンションに比べてアパートの建築費用が安いことが理由であり、部屋探しをする上では重要なポイントの一つです。
また、アパートは低層住宅がメインであり、エレベーターなども設置されていないため、共益費の負担も抑えられます。
木造建築が多く湿気や乾燥に強い
アパートは木造建築が多く湿気や乾燥に強いこともメリットの一つです。
木材には調湿作用があることが理由であり、空気中の湿度が多ければ水分を吸収し、少なければ放出して快適な状態を維持することに期待できます。
顔の見えるご近所付き合いができる
顔の見えるご近所付き合いができることもメリットといえるでしょう。
マンションに比べて、1棟当たりの戸数が少ないため、近隣住民と顔を合わせる機会が多くなりやすいことが理由に挙げられます。
なるべく顔を合わせたくないと考える方もいるかもしれませんが、騒音などのトラブルを解決する際など、お互いに顔見知りの方が早期の問題解決に繋がりやすいものです。
アパートのデメリット
一方、アパートを選ぶことにはデメリットも存在します。
自分たちの暮らしにどのような影響があるかを把握した上で、より良い住み方を選んでください。
・マンションよりも耐震性が低い
・気密性が低くなる
・防犯・防音性能への注意が必要になる
順番に解説します。
マンションよりも耐震性が低い
一つ目のデメリットは、マンションよりも耐震性が低いことが挙げられます。
建物の構造を比較した際に、木造・軽量鉄骨造よりも重量鉄骨造・RC造の方が地震に強いのは事実です。
ただし、耐震性能は建物の構造だけで決まるわけではありません。
耐震基準をクリアしたアパートであれば、倒壊するリスクはほとんどありませんので、そこまで不安を感じる必要はないでしょう。
気密性が低くなる
気密性が低くなりがちなことも、アパートを選ぶデメリットの一つです。
木造や軽量鉄骨造のアパートは構造上、壁や床が薄くなりがちで、隙間ができやすいことが理由に挙げられます。
ただし、築年数の新しいアパートは気密性・断熱性にも配慮した造りがされているので、実際にはそれほど気になることはないでしょう。
防犯・防音性能への注意が必要になる
防犯・防音性能への注意が必要になる点も忘れてはいけません。
アパートは低層住宅であるため、外部からの侵入がマンションに比べると容易であることが理由に挙げられます。
ただし、築年数の新しいアパートであれば、ホームセキュリティを導入していたり敷地内に防犯カメラを設置していたりするケースもありますので、一概に比較することはできません。
アパートの防音性能がRC造のマンションに比べて劣ることは否めませんが、実際には建物次第であり、賃貸用のマンションであれば、そこまでアパートと防音性が変わらないケースもあります。
マンションのメリット
マンションを選ぶメリットをまとめていますので、内容を把握した上で、自分たちの暮らしに適しているかどうか判断してください。
・アパートよりも耐震性が高い
・共有スペースや設備が整っている
・防犯・防音性能が高くなる
順番に解説します。
アパートよりも耐震性が高い
アパートよりも耐震性が高いことが、マンションを選ぶメリットの一つです。
高層のマンションは建物自体の重量が重く、その分コンクリート杭を深くまで打ち込み基礎固めをしていることなどが耐震性の高さを誇る理由に挙げられます。
また、構造上の特徴として、耐火性に優れていることも魅力の一つです。
共有スペースや設備が整っている
アパートに比べて、共有スペースや設備が整っていることもメリットといえるでしょう。
具体的には、敷地内に専用のごみステーションを設けていたり、中高層マンションではエレベーターを設けていたりと、生活の利便性の高さが魅力の一つです。
防犯・防音性能が高くなる
防犯・防音性が高くなることも、マンションを選ぶメリットです。
中高層の建物は侵入経路が限定されており、エントランスにオートロックや防犯カメラが設置されていることも、外部からの侵入を抑止する効果に期待できます。
また、コンクリートを流し込んで造られたマンションは、隙間ができにくいため上下階の音が気になりにくいのも特徴の一つです。
マンションのデメリット
一方、マンションを選ぶことにはデメリットも存在します。
どのような影響があるかを把握した上で、自分たちの暮らしに合っているかを考えてみましょう。
・家賃や駐車場・管理費などの費用が高くなる
・気密性が高く結露しやすい
・設備が良いため原状回復費も高くなる
順番に解説します。
家賃や駐車場・管理費などの費用が高くなる
一つ目のデメリットは、家賃や駐車場・管理費などの費用が高くなることです。
アパートに比べて割高な建築費用が家賃に反映され、エレベーターなどの保守費用が管理費を押し上げる要因となります。
その分、利便性の高い生活に期待できますので、快適な暮らしを希望する方にとっては悪い話ではありません。
気密性が高く結露しやすい
気密性が高く結露しやすいことはデメリットとなり得ます。
2022年現在は24時間換気システムの導入が義務付けられてはいるものの、換気計画がいい加減なマンションを選ぶと、効率的な換気がなされず結露に繋がる恐れがあるでしょう。
実際に住んでみなければ分からない部分となりますので、過去にそのようなトラブルがなかったかを事前に不動産会社に確認することをおすすめします。
設備が良いため原状回復費も高くなる
設備が良いため原状回復費用が高くなる可能性があることもデメリットといえます。
故意・過失による破損や汚損は退去時に原状回復工事の対象となりますので、質の高い設備や部材が多いほど費用負担が増えることになるでしょう。
ただし、原状回復費用には自然損耗・経年劣化による破損・汚損は含まれませんので、その部分を押さえた上で貸主側との交渉に臨んでください。
アパート・マンションを選ぶ基準
アパート・マンションを選ぶ基準をまとめていますので、自分たちの暮らしに合う住み方を考えながら見ていきましょう。
・家賃
・設備
・ご近所付き合い
・セキュリティ面
順番に解説します。
家賃
アパートの家賃は安く、マンションの家賃は高い傾向にありますが、築年数による部分も大きいため一概にはいえません。
マイホームの頭金を貯めるという目標をお持ちの方には、ある程度築年数の経過したアパートをおすすめします。
設備
設備のグレードはマンションの方が高い傾向にあるものの、室内の設備については築年数次第といえるでしょう。
一方、共用部の設備については、マンションに軍配が上がりますので、防犯性の高い住宅を選びたい方にはマンションをおすすめします。
ご近所付き合い
ご近所付き合いの機会を減らしたい方にはマンションをおすすめします。
共同住宅となりますので、全く付き合いがないという状況は望めませんが、アパートよりも住人の数が多いため、住民同士の関係性は希薄になりがちです。
セキュリティ面
セキュリティ面を重視したい方には、マンションをおすすめします。
先に述べた通り、外部からの侵入経路がアパートよりも少ないことが理由です。
また、マンションの場合、玄関扉の前にエントランスが設けられていることも、セキュリティ面の強化に繋がっています。
マイホーム購入とアパート・マンションを借りる場合の生涯コストの違い
マイホーム購入とアパート・マンションを借りる場合の生涯コストの違い
マイホーム購入 | 賃貸アパート | 賃貸マンション | |
---|---|---|---|
固定資産税 | 500万円 | なし | なし |
修繕費用 | 600万円 | なし | なし |
保険費用 | 100万円 | 50万円 | 50万円 |
家賃(共益費などを含む) | なし | 4,800万円 | 6,000万円 |
住宅取得費用 | 3,745万円 | なし | なし |
合計費用 | 4,945万円 | 4,850万円 | 6,050万円 |
※参考1:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)『2021年度集計表』
※参考2:LIFULL HOME’S『岐阜県の家賃相場情報』
50年間賃貸住宅に住み続けられるのであれば、賃貸アパートが最も生涯コストが少なくなりますが、年齢を理由に住み替えができなくなる可能性も存在します。
老後も安定した暮らしを維持するためには、マイホームを購入することが望ましいため、早い段階で住宅取得を検討しておきましょう。
もしくは、終の棲家としてコンパクトな住宅を購入できるように手元資金を貯めておくことをおすすめします。
アパート・マンションを選ぶ基準を理解して住まいを決めよう
アパートとマンションにはそれぞれにメリット・デメリットが存在しますので、自分たちの暮らしやライフスタイルの変化を考慮して選ぶことが重要です。
将来的にマイホームの取得を検討している方は多いので、そういった目的に合わせて住まいを選ぶことも考えてみましょう。
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